脂質の種類
脂肪は、結合する脂肪酸の種類によって働きが違います。
ローファットダイエットでは1日に摂取できる脂質に上限があるので、どうせ摂るなら質のいい脂質を選びたいですよね。
今回は脂肪酸の種類による働きの違いを見ていこうと思います。
脂肪酸は、構造上大きく4つに分けられます。
飽和脂肪酸
・動物性の脂に多く、常温で固体の物が多い。
・エネルギーとして体内に蓄積されやすい。
・体内でも合成される。→非必須脂肪酸
・LDL(悪玉)コレステロールを増やす。
化学構造上、二重結合がない脂肪酸。肉、牛乳、バター等に含まれます。エネルギー源として体内に蓄積されるほか、細胞幕を生成するなど重要な役割をするが、摂りすぎると悪玉コレステロールを上昇させ、動脈硬化や肥満などさまざまな生活習慣病を引き起こします。
食物から摂取するほか、足りない分を体内でも合成できるため、また、現代の食文化においては不足するということはまず無いと思います。どちらかというと意識して避けるべき脂肪酸。
一価不飽和脂肪酸
・オメガ9脂肪酸、n-(エヌマイナス)9脂肪酸。
・悪玉コレステロールを下げる。
・代表的な脂肪酸はオレイン酸。常温で液体。
・体内で合成される。
オリーブオイル等に含まれるオレイン酸は、悪玉コレステロールを下げてくれます。
肉は赤身、乳製品は無脂肪の物を使い、油はオリーブオイルに置き換える。といった摂り方がオススメ。
オメガ6(n-6)脂肪酸
・多価不飽和脂肪酸。体内で合成できない、必須脂肪酸。
・悪玉コレステロールを下げる。
・常温で液体。
・リノール酸、アラキドン酸が代表。
大豆油やコーン油に多く含まれ、悪玉コレステロールを下げてくれます。体内で合成できない必須脂肪酸のため、積極的に摂りたい脂肪酸ですが、後述のオメガ3脂肪酸とのバランスが重要で、現代では摂りすぎに注意が必要です。厚生労働省の指標では、成人で7〜11gとることが望ましいとされています。
オメガ3(n-3)脂肪酸
・多価不飽和脂肪酸。体内で合成できない、必須脂肪酸
・中性脂肪を下げる。
・常温で液体。
・α-リノレン酸、DHA、EPA等
今最も注目を浴びている脂肪酸、そして、現代の食文化に最も不足している脂肪酸。体内で合成できず、食物から摂取する必要があります。
胡麻油やクルミに含まれるα-リノレン酸、青魚に多く含まれるDHAやEPAは、悪玉コレステロールを下げる上に、善玉コレステロールに変換してくれ、様々な生活習慣病の予防になります。
しかし、毎日青魚を食べるのは大変な事です。
簡単に1日分のオメガ3脂肪酸が摂れるサプリメントもあるので、活用してもいいですね。
こちらのフィッシュオイルは飲みやすくておすすめです。
大塚製薬 ネイチャーメイド スーパーフィッシュオイル(EPA/DHA) 90粒 [機能性表示食品]
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いかがでしたでしょうか。
脂質量に制限があるローファットダイエットでは、質のいい油を摂ればさらに効率よく痩せられます。
たんぱく源にはなるべく脂質が無いものを、
脂質源を必須脂肪酸に置き換えるというのがベストですね。
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ローファットダイエットで食べてもいいコンビニ食 Part.1
ローファットダイエットに適した食材
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今回は、ローファットダイエットに適した食材たちを、カロリー、マクロ栄養素と共に紹介していきたいと思います。
自炊ダイエットに役立てていただけたら幸いです。
鶏胸肉(皮なし)
100gあたり
108kcal
たんぱく質 22.3g
脂質 1.5g
炭水化物 0g
低脂質といえばこの食材ははずせませんね。
マクロがこれ以上優秀な食材は他にないでしょう。
問題は食味。普通に調理したらパサつき、食べにくい。
ボディメイクをする人は、鶏胸肉をいかに美味しく食べるかということに悪戦苦闘しています。
今度、鶏胸肉を美味しくする調理法の特集をやろうと思います。
牛もも肉
100gあたり
182kcal
たんぱく質 21.2g
脂質 9.6g
炭水化物 0.5g
普通、スーパーに売っている輸入物の内ももです。
牛肉には、クレアチンというアミノ酸が含まれていて、筋肉の疲労を軽減させるので、筋トレやエクササイズのパフォーマンスをあげてくれます。
豚ヒレ肉
100gあたり
115kcal
たんぱく質 20.5g
脂質 1.9g
炭水化物 0.2g
鶏胸肉に匹敵するマクロ。
脂も筋もなく、脂がないのに加熱しても柔らかい。
鶏胸肉に飽きたら時々贅沢することも大事です。
カツオ
100gあたり
165kcal
たんぱく質 25g
脂質 6.2g
炭水化物 0.2g
秋冬のカツオは脂が乗って脂質が増えますが、この脂には不飽和脂肪酸が多く含まれ、脂肪燃焼を助けてくれます。
不飽和脂肪酸については、特集をやろうと思っています。
卵
1個(60g)あたり
91kcal
たんぱく質 7.38g
脂質 6.18g
炭水化物 0.18g
マクロを見るとそんなにいいバランスではないですが、卵は卵白と卵黄に分けると、Lサイズで卵黄20g、卵白40gといった割合です。
卵白40gあたりたんぱく質4.2g、脂質0g、炭水化物0.16gと、かなり優秀です。
全卵1個と卵白3個のオムレツやスクランブルエッグなど、工夫すればかなり優秀な食材になります。
摂取カロリーの内訳とPFCバランス
PFCバランス
前回の記事の消費カロリー>摂取カロリーを守れば痩せる事は出来ますが、このマクロ栄養素のバランスを調整することによって、筋肉を残して脂肪だけを減らし、より効率よく痩せることが出来ます。
このバランスを、PFCバランス と言います。
PFCとは、たんぱく質(Protein)、脂質(Fat)、炭水化物(Carbohydrate)のそれぞれの頭文字をとってこう呼ばれます。
ローファット(低脂質)ダイエット
では、どういったバランスで摂取すればいいのか、そのバランスは様々ですが、一番効率よく、取り組みやすいのが、ローファット(低脂質)ダイエット です。
ローファットダイエットでは、摂取するたんぱく質、脂質を固定し、あとは残りのカロリーを炭水化物に振り分けるといったやり方が簡単です。
まず始めに、それぞれの栄養素1gあたりのカロリーを知っておきましょう。
たんぱく質 4kcal
脂質 9kcal
炭水化物 4kcal
たんぱく質量
たんぱく質は、筋肉量や運動量によって体重×1~2gが望ましいです。
例えば、体重70kgの筋トレ歴1年ほどの男性なら105g、体重50kgの軽いエクササイズを週一回程度する女性なら50gといったところでしょうか。(この微妙な幅は様子を見ながら自分にあった量を探しだすといいでしょう。)
脂質量
脂質は、摂取カロリーの20%程度は摂りましょう。低脂質ダイエットといっても、制限しすぎはよくないです。
例えば、設定した摂取カロリーが2000kcalだとすると、
2000×20%=400kcal
脂質は9kcal/gなので、
400÷9=およそ44g
ということになります。
炭水化物量
たんぱく質、脂質を算出したら、残りの摂取カロリーを炭水化物に振り分けます。
体重70kgの筋トレ歴一年ほど、設定した摂取カロリーが2000kgの男性なら、
たんぱく質105g=420kcal
脂質44g=396kcal
この時点で816kcalなので、残りの1184kcalを炭水化物で摂ります。
1184÷4=296
この男性の場合、一日の目標PFCバランスは、
たんぱく質105g
脂質44g
炭水化物296g
ということになります。
まとめると、
たんぱく質量=体重×1~2g
脂質=設定した摂取カロリーの20%
炭水化物=残りの摂取カロリー
裏技、まずはとにかく続けるために
どうですか?このバランスを保つためには、食べるものを毎回「計る」必要があります。
この「計る」という事を続けるかどうかでダイエットが成功するかどうかが大きく別れます。
かなりめんどくさいし時間も労力もとられます。
ここで挫折する人は多いです。
しかし、とにかく最初は「続ける」ということがダイエットには最重要です。
そこで、あまり長く続ける事はおすすめしませんが、簡単にPFCバランスを計る方法があります。
それは、コンビニ食です。
コンビニの食材には、ほとんどの商品にPFCバランスが書いてあります。
さらに、前回紹介したMyFittnessPalという無料のアプリを組み合わせれば、この計るという作業がかなり軽減されます。
バーコードで読み取り、PFCバランスが一日の累計で簡単に計算できます。
これだけでもかなり痩せられます。
しかし、コンビニ食には、記載されていない添加物等が入っています。健康のためにも、長く続ける事はおすすめしません。目標は自炊です。
あくまで、慣れるまで。慣れれば食材ごとのマクロバランスがなんとなく分かってきます。料理は、マクロ栄養素で言えば、食材と食材の足し算です。慣れてきたら自炊にスライドしてください。
皆さんの助けになるよう、このブログではマクロ栄養素を記載したレシピ等もあげていこうと思っています。
ダイエットの基本
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ダイエットには大きく分けて二つのメソッドがあります。
ひとつは「運動」
もうひとつは「食事」です。
このブログでは「食事」でのダイエットに焦点を絞って掘り下げていこうと思います。
自分のメンテナンスカロリーを知る
漠然と食事でのダイエットといっても、いろんな方法が出回っていますが、その多くは換骨奪胎。
初回は根本的な理論を紹介します。
基本中の基本ですが、食事でのダイエットの大前提は
消費カロリー>摂取カロリー
これさえ守れば、体重は勝手に減っていきます。
1日の消費カロリーはメンテナンスカロリーとも言い、1日生活するのに必要なカロリーで、このカロリーを摂取していれば体重が維持できるというものです。
まずは自分のメンテナンスカロリーを知ることからダイエットは始まります。
メンテナンスカロリーの計算方法
2、基礎代謝に運動レベルを掛ける
×1.2 ほとんど運動をしない。デスクワーク。
×1.375 週に1〜2回程、軽い運動をする。
×1.55 週に3〜4回程、筋トレ、適度なエクササイズをする。
×1.725 週に4〜5回程、筋トレ、激しい運動する。
×1.9 週のほとんど、筋トレ、激しい運動をする。肉体労働。
これで自分のメンテナンスカロリーを知ることが出来ます。
かなりめんどくさいですね。
メンテナンスカロリーで検索すると自動計算サイトがあるのでそちらが便利です。
自分のメンテナンスカロリーが分かったら、あとはそれよりも少ない摂取カロリーを守れば、ダイエットは成立します。
どれぐらいのペースで痩せるのがベストか
しかし、短期間で痩せようと思っていきなり極端に少ない摂取カロリーで挑むのは逆効果です。脂肪だけでなく筋肉も減り、代謝が減り、リバウンドします。
体重にもよりますが、10日間に0.5㎏~多くても1㎏が脂肪だけを減らし、リバウンドもしないと言われています。
脂肪1㎏を落とすのに必要なカロリーは7000kcal。
つまり、1日あたりの目標摂取カロリーは
メンテナンスカロリーから350~700kcalを引いたカロリー
ということになります。
一日のカロリー計算には、カロリーslismというサイトと、My Fitness Pal というアプリが便利でおすすめです。
慣れるまでは毎日計算する事が大事です。
慣れてきても、週に一回は一日のカロリー計算をすることをおすすめします。